LEXUS RC F – 稀少な大排気量自然吸気エンジンの魔力!高回転型エンジンの気持ちよさは極上のデキ!
2005年に国内導入された「レクサス」ブランドも10年の節目を迎えた。
正直、今までの車両で「コレはイイ!」と思えるものは無かった。
どれに乗っても悪くはないが、特に良いところもないという印象。
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そんな中で2014年10月にリリースされた、2ドアクーペの「RC F」。
運良く2日間借りることができたので試乗をしてみたのですが、コレが驚きの車でした。
レクサスの最高傑作だと思います。
(限定販売されたLFAは除く)
本日の撮影機材:Fujifilm X-T1+XF35mm
大柄な2ドアクーペ
そのスタイルは、日本でほぼ絶滅してしまった2ドアクーペ。
真横から見ると全体のシルエットが美しい。
ボンネット全体が盛り上がった感じはイマイチ。
大きなエンジンを飲み込むためにということでしょうが…まぁ許容できる範囲か。
フロントから見ると口を大きく開けたようなスタイルが特長的。
この大きなボディには、よく合っていると思います。
ヘッドライトも良く見ると凝った形をしていますね。
リアは素直なデザイン。
いかにもレクサスなシルエット!
ここで特長的なのは、何と言ってもマフラー。
4本が豪快に突き出し、ハイパフォーマンスカーであることを主張しています!
タイヤは255/35の19インチ。
ミシュランのPilot Super Sport。
細いスポークのホイールの奥には、巨大なディスクとブレーキキャリパー。
内装はいかにもレクサス
ドアを開けて内装を見てみると、そこはレクサスの世界。
各所にレザーが使ってあり、高級感はある。
シートはセミバケットのような感じで、しっかりホールドしてくれる。
ナビゲーションは、コンソールにあるトラックパッドのようなもので操作。
「こんなんで大丈夫か!?」と思ってましたが、コレが意外に使いやすい。
こんな先進的なデバイスを搭載しながら、ATセレクターは昔ながらのゲート式。
もう、アストンマーティンのようなボタンだけでいいと思うのですが。
もう一つ、足踏み式のパーキングブレーキが採用されていて、ミニバンのような装備でなんとも安っぽくビックリ。
ぜひとも電子式の採用を。
官能のエンジンとそれを支えるボディ
レクサスRC F。
この車の良さは、見た目や装備ではない。
大排気量の自然吸気エンジン。
これにつきる。
環境対策ということで、あのMやAMGもターボ化してきている。
そんな中で、5リッター自然吸気エンジンを搭載してきたのは驚きだ!
しかも、477psを7100回転で発生させるという超高回転型!
ボタンを押すとエンジンスタート。
凄まじい叫びをあげてエンジンが動き出します。
通常のモードで走り出すと、豊かなトルクで余裕の走り。
排気音は若干大きめながらも、そこまで主張するこはありません。
街中をゆっくりと流すことも平気でこなす落ち着きがあります。
しかも乗り心地が素晴らしい!
サスペンションはかなり締め上げられています。
が、高いボディ剛性のおかげでしっかりと動くので、不快ではありません。
この剛性の高さも今までのレクサスには無いところ。
コンソールにはエンジン特性を変更できるダイヤルがあります。
通常はノーマルモード。
街中で車が多いところではエコモード。
元気に走りたい時にはSport Sモード。
気合いを入れる時にはSport S+モード。
そんな使い分けでしょうか。
当然Sport S+モードに切り替えます。
このモードにするとアクセルレスポンスが向上。
更にATセレクターでマニュアルモードにしておくと、ギアも2速から8速まで全域ロックアップ。
このモードでこそRC Fの本領発揮。
スタートとともに一気にアクセルを踏み込むと、軽くタイヤが空転してから猛加速!
5500回転あたりまではトルクが盛り上がっていき、そこから上はパワー感が増していく。
7000回転を超えるレッドゾーンまで軽々と回り、どこまでも延びていく感じが実に気持ちいい!
ロックアップ状態になっていれば、シフトアップもシフトダウンも一瞬。
エンジンの気持ち良さがどこまでも続きます。
排気音は、正直レクサスとは思えない爆音。
パドルでシフトダウンすると、凄まじいブリッピング音と共に一瞬でギアチェンジ。
この気持ち良さは、今までのレクサスには無かった。
このハイパワーを受け止めるブレーキもタッチが素晴らしい。
踏み込むほどに締め上げるように効いていくフィーリングは極上だ!
アクセルペダルもブレーキペダルも、踏むほどに気持ちいい。
走りに関してはエンジン、サスペンション、ブレーキ、それを支えるボディ剛性と、文句のつけようが無い。
不満があるとすれば、高回転型のおかげで一般道では全く本領発揮できないことくらい。
レッドゾーンまでキッチリ回して3速までシフトアップすると、既にとんでもないスピードになっているので…。
ステアリングの操作感はちょっと軽めながら、フィーリングは悪くない。
ただし、車体が大きいのと、高回転型のハイパワー車ということで、通常の山道くらいでは持て余し気味。
サーキットで本領発揮する車ですね。
MやAMGにも近づいた!
全体的なデザインの色気や世界観はMやAMGが好み。
しかし、走りで言えばそれぞれ良いところがあり、RC Fも決して負けない存在感が出てきたと思う。
高回転まで回りパワーが盛り上がっていくフィーリングは、最近の車にはない感動がある。
やはり車はエンジンだ。
このデキで印象がガラリと変わる。
RC Fは、そのエンジンが最高なのだ!
あと一息。
レクサスにしかできない世界観を構築してほしい。
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編集後記 2015年10月30日 22時
楽しい2日間でした。マニュアルモードにしたときのエンジンの回り方は快感!迫力のエンジン音も素晴らしかった!クーペながら、後ろの席も比較的乗りやすい感じです。でも…1000万オーバーの車で、足踏み式のパーキングブレーキだけはやめて下さい。
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